ハンガリー ~すばらしき景観とおしゃべりな人たち~

レポーター:ブダペスト駐在員 銕

皆さん、ハンガリーという国、ご存知ですか?
「知っているよ、ヨーロッパの国だよね。でも、どの辺り?」という方も多いと思います。
ハンガリーの国土は北海道より少し大きく(日本の約4分の1)、西にオーストリア、スロベニア、北にスロバキア、東にウクライナ、ルーマニア、南にクロアチア、セルビアと四方を7カ国に囲まれたヨーロッパのほぼ中央にある人口1千万人の小さな国です。
そのハンガリーで、私が感じたすばらしいところ、苦労したところをご紹介します。

まず、ハンガリーといえば、なんといってもすばらしいのが、その景観です。
首都ブダペストの真ん中をドナウ川が流れ、ブダの丘にある王宮、その袂にかかる鎖橋の夜ライトアップされた姿はまさに「ドナウの真珠」そのものです。対岸のペスト側には、国会議事堂がそびえ立ち、その荘厳な姿は、いつ見ても心洗われる風景のひとつでした。

ブダペストから郊外に向かうと、そこは大平原。5月は菜の花、7月はひまわりと黄色にそまった畑がとてもきれいで、その間にある麦畑やとうもろこし畑と織り成す黄色と緑のコントラストはとても鮮やか、特に出張時に飛行機から見た景色は壮観でした。また、大平原を車で移動中には、地平線に沈む夕日を拝むこともできました。
私は、駐在中、中・東欧全域を担当しており、年に半分は出張と多忙を極めていましたが、これらすばらしい景観を見るたびに、心底癒されてきたものです。
またこれは、私が当地で農薬・種子の販売・技術普及をしているSUMI AGRO HUNGARY※という住友商事グループ会社で働いていたからこそ、常に目にすることができた「お宝」といえるものかもしれません。

一方、意外と言っては失礼ですが、ハンガリーは人口比でノーベル賞受賞者数が世界トップクラスで優秀な科学者を多く輩出しています。皆さんに馴染みのあるルービックキューブはハンガリー人の発明なのです。また、地下鉄はロンドンに次いで世界で二番目に開通しています。実はこれらはハンガリー人のご自慢のほんの一角で、「100年前はオーストリア・ハンガリー二重帝国、国土も今の3倍で・・・」といった自慢話を長々と聞かされることが多くありました。

スミ・アグロ・ハンガリーのフィールドセミナー1

スミ・アグロ・ハンガリーのフィールドセミナー2

ハンガリー人は、老若男女を問わず話好きが多く、フレンドリーというのが私の第一印象でした。慣れないうちは、仕事でも私生活でも、分からないところを聞くと丁寧に教えてくれ、親切な人が多いと感心しました。ところが、意見が異なるとき、こちらの考えを理解してもらうには苦労しました。なかなか自分の考えは変えてくれないのです。まあ、これは世界各国の駐在員共通の悩みかもしれませんが、中・東欧のさまざまな国の人々と接してきた私にとって、お互いを理解するためにもっとも苦労したのが、最初もっともフレンドリーに感じたハンガリー人でした。
当たり前のことでしょうが、「お互い分かり合うためには、まず、相手の意見の背景を考え、受け止めること」を再認識しました。特に海外では、相手の生い立ちだけでなく、その国の状況・歴史まで考えることが大切で、これは、まさに商社マンの醍醐味だと思います。

※ 注:旧 Summit Agro Hungary