アフリカの大地を踏みしめて ~ビジネスは南十字星とともに~

レポーター:ヨハネスブルグ駐在員 森田

南アフリカ共和国を知っていますか?
世界有数の鉱物資源大国であり、雄大なサファリがある、様々な気候に恵まれた自然豊かな国です。
事務所のあるヨハネスブルグの街並みは西欧と変わらず、スポーツにおいては世界トップレベルにあるラグビー、ゴルフ、クリケットなどが盛んです。

一方でアパルトヘイト政策により、世界中から人種差別の国と非難されてきました。
1948年から40年以上も続いていたこの政策が廃止された後、1994年の全民族参加による総選挙で、ネルソン・マンデラ氏が初の黒人大統領に就任したことは有名です。
現在、この国は黒人貧困、世界でもっとも感染が多いとされるHIVなど深刻な問題をいくつも抱えています。しかしながら、近い将来、黒人・白人が真に融和していく中でこれらの問題が解消され、そして、世界でもトップ3に入る犯罪危険地帯と言われるヨハネスブルグの街が昼も夜も外を安心して歩けるようになった時、本当に素晴らしい国となっているでしょう。
そんなヨハネスブルグでのビジネス展開についてご紹介します。

1つ目は、家庭用殺虫剤(防疫薬)ビジネスです。
日本製の殺虫剤原料(エアゾール、蚊取り線香などの殺虫剤の有効成分)やインドネシア製の蚊取り線香を民族系の大手ディストリビューターに販売しています。在庫管理も為替変動によるリスクも考えながらのビジネスです。駐在して以来、取引先とのパイプを如何に太くしていくか、これが自分の課題でした。私は、商売の根元にあるのは人間関係、人と人とのつながりだと思っています。そのために、この5年間、ありとあらゆる試行錯誤のもと、取引先とは上から下まで、人的パイプを太くする努力を重ねてきました。それが、同ビジネスの維持拡大と新規ビジネスの開拓に繋がっていると信じており、さらなるビジネス展開を目指しています。

2つ目は、農薬ビジネスです。
最大の課題は、農薬の開発と販売力の充実です。車で何時間もかけて畑を駆けずり回ったり、時には代金の回収に奔走しています。また、適宜農薬技術普及の為の地方セミナーを、英語ではない南アフリカ農業社会のアフリカーンス(オランダ語80%、ドイツ語20%を混ぜ合わせた言語)という私では理解不能な言葉の中で、当社の南アフリカ人の現地スタッフであるコンサルタントとの2人3脚でこなしています。この農薬ビジネスを南アフリカでのビジネスの太い柱の1つとすべく、小麦、とうもろこし、柑橘類、りんご、葡萄といった畑を舞台にシビアな戦いに挑んでいます。

3つ目は、マラリア対策関連ビジネスです。
取扱商品には、蚊帳、残留噴霧剤、散布器、防虫衣料などがあります。
民間企業よりも国連、世界銀行や日本政府の基金・援助関連ビジネスが中心です。ビジネス実現のため、南アフリカにとどまらず、アフリカ南部の国々(アンゴラ、マダガスカル、モザンビーク、ザンビア、ジンバブエ)を飛び回り、体を張ってビジネスの確立に向けて取り組んでいます。
最後に、この南アフリカでは、きらめく南天の星を見ることができます。
中でも南十字星(サザンクロス)は、全星座の中で一番小さいながらも燦然と輝いています。
アフリカでのビジネスには不安はつきものですが、そんな時にも自宅の庭から南十字星を見ると「明日もまたがんばろう!」という気持ちになるのは、サザンクロスマジックなのかもしれません。