社員の声 シゴトーク

シゴトーク talk:05

私は業務部リスク管理チームというセクションに属しています。
私の会社では、前線に立つメンバーを「営業」と呼ぶのに対して、営業メンバーをサポートするのが「業務」の役割です。業務の機能のうち、私は『リスクをマネージする』という切り口から営業をサポートしています。 会社が存続・発展していくために事業活動を行う以上、多種多様なリスクが付きまといますが、営業メンバーが扱ういろいろなお客様との取引について、そのリスクをいかに管理し、いかに高いリターンを得るか、というのが「リスク管理チーム」のミッションです。

様々なリスクの中でも、私の業務では主に取引先や取引先の国に付随するリスクに焦点を当てます。例えば、納入した後即入金頂かず、取引先から支払を一定期間猶予するケースが商慣習上多くありますが、このような「掛け取引」の場合、取引先の支払能力に問題ないかケアする必要があり、これを「与信管理」と言います。例えば個人がクレジットカードを作る際には審査を受けますが、それと同じようなチェックをカード会社の立場に立って、当社の取引先に対して行うというイメージです。またたとえ取引先事態には問題がなくても、当社の場合70カ国以上の国々に販売しているので、国固有の事情で無事決済ができない可能性がないかもあわせてチェックする必要があり、これも与信管理上の大きなポイントです。

最もリスクがないのは、何もせず営業活動しない事です。 しかし、それでは会社が立ち行きません。 営業活動はスピードが命。 よって、営業活動のスピード感とリスクマネージメントとのバランスは常に永遠の課題です。 その中で、あくまで営業の「こうしたい」という方向性をしっかり受け止めた上で、危険な時は黄色信号、ダメな時は赤信号を示し、逆に問題ないときは青信号を瞬時に示せるよう常々心がけています。

エクアドルの切り花工場フランスの葡萄畑

何色の信号を灯すべきか。考えるべきポイントは、極めて多岐に亘ります。 例えば、取引先は情報の少ない中小の現地販売会社であることも多く、きちんと販売代金を支払ってくれるかどうか、この検証のためには財務情報を紐解く会計の知識が必須です。危険な場合には、危険をミニマイズできるような条件に落とし込まねばならず、その際にはリーガルなアプローチが必要です。 またお客様の多くは中南米、中東、アフリカ、東~南アジア、東欧などの農業国ですが、国によっては先に述べたような、例えば規制により取引が止まるといったリスクもあります。このようなカントリーリスクに対しては、各国の文化・商習慣から政治経済の情勢はどうか?対日関係は良好か?といった点まで、常日頃から高いアンテナを張ってチェックしています。 その他、コンプライアンス違反へのケアは言うまでもなく、風評被害は起こらないか、税務上の問題点はないかといった点も見落とせません。そして、そもそもその取引のリスクに見合ったリターンがあるのか、そうでなければ当社や住友商事グループにとってどんなメリットがあるのか、といった俯瞰した視点も求められます。 さらに、これらの検証資料が日本語や英語であるとは限りません。当社は中南米のお客様との取引が多いためスペイン語の資料が多いのはもとより、例えばベトナム語やポルトガル語、フランス語、果てはアラビア語などと格闘したこともあります。

以上を踏まえると、リスク管理には国内外の法令、会計、税務や各国の政治経済、国際情勢に感度を持つことが重要であり、様々な語学への柔軟性も欠かせません。全てを深く理解することは大変困難ですが、住友商事グループのネットワークや知恵を最大限を活用することができる環境にあるので、後は自分次第。日々勉強、勉強、勉強、の毎日です。全ては「食」を通じた社会貢献につながると信じて。